確定申告を検討しているスタートアップ企業が気を付けるべきことを解説!

公開日:2022/01/01   最終更新日:2022/11/22

確定申告というと、個人事業主など個人が行うイメージがあるかもしれませんが、法人も確定申告が必要です。法人が申告する税金は多岐にわたり、個人が行う確定申告とは期限や手順も異なるので注意が必要です。法人の確定申告について、必要なものや対応、スタートアップ企業が気を付けるべきことについて解説します。

スタートアップ企業の確定申告で必要なもの

法人の確定申告では、法人税、消費税、法人事業税、法人市町村民税及び法人都道府県民税の4種類の税金について確定申告をします。申告期限は、消費税が翌年の3月31日まで、その他が事業年度終了日の翌日から2か月以内とされています。確定申告に必要なものは以下です。

決算書

申告をする際には、まずは決算書を作成してそれぞれの税額を確定させる必要があります。決算書とは、決算期における会社の成績を示す書類で、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算表の3つの財務諸表があります。

損益計算書は売上と支出を計上し収益を求めるもの、貸借対照表は会社の資産と負債の状況を示すもの、キャッシュフロー計算書は決算期間の現金の動きを計算したものです。

確定申告書

決算書をもとに、課税所得や納税額を計算して確定申告書を作成します。また、確定申告書に添付する書類として、「勘定科目内訳明細書」「法人税事業概況説明書」、租税特別措置を適用する場合は「適用額明細書」、税理士に申告書の作成を依頼した場合は「税務代理権限証書」が必要となります。

スタートアップ企業が確定申告で気を付けるべきこと

次に、スタートアップ企業が確定申告で気を付けるべきことを説明します。

青色申告を申請しておく

確定申告の方法には白色申告と青色申告の2種類があります。青色申告は複式簿記で帳簿をつけることが義務付けられているのに対し、白色申告は簡易帳簿でよいとされています。

白色申告と青色申告では控除される金額に大きな差があり、青色申告では最大65万円の控除が受けられるのが特徴です。青色申告にするためには、開業から2か月以内に「所得税の青色申告申請書」を最寄りの税務署に提出して申請しておく必要があります。申請期限を過ぎると自動的に白色申告となってしまうので注意しましょう。

スタートアップ企業にとっての青色申告のメリットとして、純損失の繰越控除が挙げられます。これは、損失が出た場合に損失を3年間繰り越して、各年の所得から控除できるという制度です。

事業を開始してから最初の決算では赤字になるという企業も少なくありません。とくに、市場にない新しいビジネスを狙うスタートアップ企業では、最初の数年は赤字になることも多く、青色申告の損失繰越控除は大きなメリットとなり得ます。

節税対策はほどほどに

法人として納めなければならない税金の負担は意外と重く、利益が出始めたばかりのスタートアップ企業では節税対策に力を入れているところも多いのではないでしょうか。たとえば役員報酬や出張費の調整といったテクニックを活用することで節税対策を講じることができます。

有効な対策を積み重ねることで企業の納税負担を減らすことができますが、節税をしすぎると本来の事業で出るはずの利益とずれが生じてしまい、会計が適切なものにならないという懸念があります。また、節税に注力しすぎるあまりに、本来の事業を成長させるための余力がなくなってしまえば本末転倒です。経営者は業績が伸び悩むと、過剰に節税に意識を向けがちなので注意が必要です。

スタートアップ企業が確定申告でするべき対応

最後に、実際に確定申告をする際の対応について説明します。まずは前述した決算書を作成します。決算書は、自社で会計ソフトを活用して作成することもできますし、専門家に依頼して作成する方法もあります。

決算書ができたら課税所得や納税額を算出し、確定申告書を作成します。確定申告書も会計ソフトを活用するか、税理士に依頼して作成できます。また、決算書を持参して税務署で作成を手伝ってもらうことも可能ですので、期限内に必ず申告するようにしましょう。

法人であれば、破産準備や休眠状態といった特別な事情がある場合を除き、必ず確定申告をしなければなりません。もし期限内に申告をしなかった場合には、無申告加算税や延滞税といったペナルティが科されます。ルールを守れない企業だというイメージがつき、社会的信用も失墜してしまうでしょう。

 

スタートアップ企業にとって避けては通れない確定申告ですが、法人の確定申告は個人とは税金の種類も異なり複雑です。会社を興して初めての確定申告という場合には事前にしっかり準備しておきたいですね。必要書類の作成には思ったより時間を取られることもあるので、税理士など専門家の力を借りるのがおすすめです。専門家に依頼することで、日頃の資金繰りや節税対策に関しても適切な助言が得られるでしょう。

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