そもそも記帳代行って何?記帳をアウトソーシングするメリット・デメリット

公開日:2024/11/21  

記帳代行 アウトソーシング従来は、企業における記帳・会計業務は会計課などの部署を設置して対応するのが一般的でした。しかし、現代においては記帳をアウトソーシングする「記帳代行」も有力な選択肢となっています。本記事では、記帳代行の概要や、利用する場合のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

記帳代行の概要

記帳代行とは、帳簿作成業務を他の専門機関や業者に依頼するサービスを指します。事業を運営する際には、領収書の管理や会計ソフトへのデータ入力など、日常的に発生する経理作業を効率的に行う必要があります。

しかし、自社にそれを担う担当者がいない場合や、業務量が多くて対応が困難になる場合も多いです。そうした場合は、記帳代行を利用することで、経理業務を円滑に進めることができます。記帳代行は、税理士や会計事務所が担当することが一般的ですが、記帳代行を専門に行う会社も多数存在しています。

これにより、事業者は日々の経理業務に関する負担を減らし、より重要な業務や戦略的な活動に専念することが可能です。料金体系やサービス内容は提供元によって異なるため、自社のニーズや予算に合わせて最適なサービスを選ぶことが重要です。費用対効果やサービスの質をよく比較検討し、自社に適した記帳代行を見つけることが事業運営の効率化に繋がるでしょう。

記帳代行を利用するメリット

記帳代行サービスを依頼することには、数多くのメリットがあります。具体的なメリットを順番に見ていきましょう。

業務の手間を削減できる

第一に、伝票作成や入出金の記録など、面倒で時間のかかる業務の手間を大幅に削減できます。これにより、経理業務に費やす時間を他の重要な業務に充てることが可能となり、業務の効率化が図れます。

コスト削減

次に、コスト削減も大きな利点です。小規模な企業や経理担当者を新たに雇う余裕がない企業にとって、記帳代行サービスは理想的なサービスです。経理担当者を社内で雇用する場合の給与や福利厚生にかかるコストを考慮すると、記帳代行サービスを利用することでこれらのコストを大幅に抑えることができます。

また、経理担当者が不在になった場合でも、記帳代行サービスを活用することで業務を滞りなく進めることができるため、業務の安定性も向上します。

迅速かつ正確な作業が期待できる

さらに、記帳代行サービスを選ぶもう一つの理由は、迅速かつ正確な作業です。記帳代行サービスを提供する会社や税理士事務所には、経験豊富な専門家が揃っています。自社で初めて記帳を行うよりも、はるかに効率的で精度の高いサービスを受けることが可能です。このため、税務調査におけるリスク軽減にもつながります。

特に税理士資格を持っている記帳代行サービスを利用すれば、税務申告や年末調整などの業務も一貫して担当してもらうことで、総合的なサポートが受けられる点が魅力です。これにより、税務の専門知識が乏しい中小企業や個人事業主にとっては、安心して経理業務を任せることができるようになります。

フレキシブルに業者を変更できる

また、記帳代行サービスの契約は多くの場合、1カ月単位で行われるため、フレキシブルに業者を変更することも可能です。現在利用しているサービスが自社のニーズに合わないと感じた場合には容易に他の業者へと切り替えることができるので、柔軟な対応が求められる企業環境において大きな利便性を提供します。

さらに、記帳代行業者が提携している税理士事務所を利用する場合は税理士自体を変更することも難なく行えるため、必要に応じたサービスのカスタマイズも可能となります。

記帳代行を利用するデメリット

記帳代行サービスには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

税理士が在籍していない記帳代行サービスもある

まず、税理士が在籍していない記帳代行サービスを利用した場合、税務申告の対応が課題となります。税務申告は業として税理士しか行えないため、サービスを依頼する際には、提携している税理士がいるかを事前に確認することが重要です。

これを怠ると税務申告のサポートを受けられず、自社で別途対応しなければならなくなる可能性があります。

違法な記帳代行業者も存在する

次に、業界には違法な業者が混在している点も注意すべきです。具体的には、税理士がいないにもかかわらず「税務申告まで請け負います」と謳っている違法業者が存在します。このような業者に依頼すると、法的な問題が発生するリスクがあります。そのため、利用前にしっかりと業者の信頼性を確認し、契約内容を見極めましょう。

価格設定が不透明なことが多い

さらに、価格設定が不透明であることもデメリットです。初期設定では安価に見えるサービスでも、追加オプションが次々に発生し、最終的に予想以上に高額になってしまうことがあります。このため、事前に料金体系やオプションの有無を確認し、納得のいく形で契約を結ぶことが重要です。

まとめ

記帳代行は、企業が日常的な経理業務を専門機関に委託することで業務効率を向上させる有力な手段です。業務の手間を省き、迅速かつ正確な作業を提供するため、経理負担の軽減やコスト削減、税務対策の強化が期待できます。特に税理士資格を持つサービスでは、税務申告や年末調整などの総合的なサポートも受けられるため、中小企業にとって大きなメリットです。一方で、信頼性の確認や価格設定の透明性に注意が必要です。税理士が在籍していない業者や違法な業者も存在するため、業者選びでは事前のチェックは欠かせません。契約は一般的に柔軟で、必要に応じて他の業者に切り替えができるため、企業は自社に合ったサービスを見つけやすいでしょう。

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